自らのキャリアをデザインすることは人生において重要で、そのサポートを担う組織がキャリアセンターです。 他大学におけるキャリアセンターの位置付けは、多くは単なる就職支援組織です。 しかし、大阪大学は他大学とは全く違うコンセプトで2017年12月1日にキャリアセンターを設置しました。 本学のキャリアセンターは「キャリア教育部門」と「就職支援部門」の2部門で構成されております。 よくある単なる就職支援のみではなく、キャリアをデザインしていく意義を教育することが本センターには求められています。 これは、理論に基づいた「キャリア教育」と、実践に役立つ「就職支援」を両輪とした、ダブル・スパイラル型のキャリア教育支援体制を意味します。 研究大学として、アカデミックなキャリア理論も教養として教えながら、人生100年時代を生き抜くための知識・技能・態度を学生に修得してもらう仕組みです。 一方で、机上の空論に終わらぬよう、実践的な「出口」支援も積極的におこなっています。 学内外の組織との連携・協力体制を強化し、今後も学内における進路・就職に関するイベントを数多く開催していきます。 大阪大学は社会と共鳴しながら共創活動を続ける大学です。本キャリアセンターは、まさしく社会との架け橋の一翼を担っています。
世界の研究大学には、Career Centerと呼ばれる組織が整備されておりますが、そこでは在学生の就職支援だけではなく、研究者養成支援もおこなわれています。 また、卒業生、保護者、教職員、企業の採用担当者など様々なステークホルダーを対象に、多様なサービスを展開しています。 例えば、アメリカの公立大学ランキングで長期間にわたり1位を維持している名門校UCバークレー(カリフォルニア大学バークレー校)では、約30人のスタッフと約4億円の予算を持つキャリアセンターが整備されております。 同じ「キャリアセンター」でも、就活のサポートをメインとする日本の大学のキャリアセンターとは全く異なります。 本学のキャリアセンターは、そのような世界の研究大学と伍していくために設置された、今までとは異なる、国内初の、全く新しいタイプのキャリアセンターを目指しています。 今はまだスタッフ数も予算も小規模ではありますが、グローバル化が進む現代において、世界の研究大学と伍していくため、将来的には組織を拡充していきたいと考えております。 そして、高校生や留学生が入学したくなる大阪大学の、入学当初から博士課程への進学を念頭に置いたキャリアをデザインする大阪大学の、ますますの発展の要となるセンターにしていきたいと思っております。 是非とも今後のキャリアセンターの活動にご注目ください。
大阪大学の「キャリア教育」の考え方を紹介します。
(補足)大阪大学キャリア教育ポリシーは、大阪大学の教育目標を実現するためのものであり、学位授与の方針 (ディプロマ・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針 (カリキュラム・ポリシー)、入学者受け入れの方針 (アドミッション・ポリシー)とも連動するものです。
なお、「キャリア」、「キャリア発達」、および「キャリア教育」の定義については、中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成 23 年1月 31 日)の定義に則ります。
(参考)用語の定義
中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成 23 年1月 31 日)より抜粋
キャリア :人が,生涯の中で様々な役割を果たす過程で,自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ね
キャリア発達:社会の中で自分の役割を果たしながら,自分らしい生き方を実現していく過程
キャリア教育:一人一人の社会的・職業的自立に向け,必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して,キャリア発達を促す教育
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